「・・・・」を増やしても・・・・

 

首都圏に緊急事態宣言と自粛要請が発令されてからはや2ヶ月。今日から6月に入りました。少しずつ色々な規制が緩和されつつありますが、音楽に携わる者にとってはまだまだ難しい日々が続くようです。

 

現時点の動きでは、どうやら音楽スクールなどは営業再開に向かっている様子ですが、少なくとも首都圏におけるライブハウスの営業再開許可はまだ先のようです。感染が広まった当初にライブハウスでクラスターが発生したことが少なからず影響しているのではと思われますが、音楽教室の中には極小サイズの部屋でレッスンを行ない、遮音優先で換気が良くない施設も存在することを考えると、「音楽教室はOK、ライブハウスはNG」ではなく、もっと各施設を個別にしっかりとチェックしていただいての判断が必要なのではと考えてしまいます。筆者も希望に応じて対面レッスンを始めていますが、飽くまでも安全対策の条件が確保されている設備での受講しか認めない形で行なっています。

 

・・・とはいえ、ここで不肖イタニが何を書いても特に流れは変わらんのですが・・・(←ならばここまではなんだったんだ)

 

このような状況下において、多くの施設や店舗などが運営資金確保のため、クラウドファンディングを行なっているようです。20年来お世話になってきている都内のライブハウス「Live House Welcomeback」もその1店。自分にとっては東京の「ホームグラウンド」であるだけではなく、あらゆる音楽スタイルや編成での出演を承諾してくれてきたステージです。この20年間にはお店を満杯にしたこともあれば、楽屋から出てくるのがはばかられるほどお客様が少なかったライブも行ないました。それでも、どれほど苦しかった時期でも、お店のスタッフからは必ず「次、いつやりましょう?」と出演を促されてきました。初出演の時からはスタッフのメンバーも幾度も代替わりしてきて、今では当初のメンバーは一人も残っていません。それにも拘らず、アーティストを心からサポートする姿勢と優しさは途切れずにきちんと受け継がれている、自分にとっては素晴らしいお店です。

 

店舗側も出演者側も共に苦しい時期ですが、ここは長年受けてきたサポートを少しでもお返しできればと、自分も支援に参加しました。ファンディング開始後しばらくはそこまで伸びていく感が無く「大丈夫かな・・・」と心配していましたが、期日が近づくにつれてどんどん加速。最後には目標金額を大幅に上回る形での達成となり、やはり皆に愛されているお店なのだなと、自分事のように嬉しくなりました。

 

但し、実際にライブをいつ再開できるかはまだ未確定。お店自体は6/14まで自粛延長となるようです。 

 

実は、このような状況下であまり積極的にはお知らせしてきませんでしたが、以前より6月24日(水)にShoot The DiceのステージがWelcomebackで予定されています。現時点での自粛延長期限からちょうど10日後のスケジュール。微妙だ・・・・・・・・・・どうなるのか・・・・・・・・わからん・・・・・・・誰か・・・・・・・・(←「・・・・・」を増やしても助けは来んのだが・・・・)

 

現時点でできることはただ一つ。このブログをお読みの皆様、6月24日のスケジュールをお含み置きください。そして、それまでに営業再開許可が出て皆様の安全が確保されたら、ぜひ応援をご検討ください。今はこれぐらいの告知しかできません。

 

皆様と直接お会いして、同じ空間を共有しながら、ネットではなく生の音で皆様と通じ合える瞬間が一日でも早く訪れることを願っています。

 

 

現時点での予定です。状況によっては変更の可能性もありますので、引き続き我々のお知らせをフォローしていただければ幸いです。よろしくお願い致します。

 

 


戦闘モードが裏目に

 

最近、少しですがスタジオ入りすることもあります。もちろん、万全な対策を取りながらの行動を心がけて・・・というか、長い自粛生活の中では妙な「戦闘モード」に入ってしまっていて、「うつらない」「うつさない」だけではなく「近寄るウイルス、撲滅したるっ!」とややアグレッシブな姿勢で外に出ることもしばしば。

 

スタジオ常備の消毒液はもちろんのこと、持参したアルコール溶液を自らと周りに、まるで親の仇のように噴霧して対応。まるでアンブレラ社のT-ウイルスに感染したアンデッドどもを叩きつぶしていくアリスのごとく・・(←それは映画の話・・)

 

 

え〜・・・冒頭からの脱線の傾向が・・・失礼しました・・・

 

 

ということで、当然ながら帰宅時にも「持ち込まない」をモットーに玄関で大がかりな消毒作戦を展開。ただ、おこもり期間が長かったせいか、戦闘モードの気合が裏目に出て空回りしてしまうことも・・・

 

先日、帰宅したときのこと: 楽器とリュックを玄関に置き、壊滅的な量のアルコール消毒シャワーを浴びせて「ざまぁみろ、ウイルス抹殺!」とばかり、意気揚々と部屋に入るまでは良かったのですが、気負いすぎたあまりに忘れていたことが一つ:

 

 

一部の合皮はアルコールで溶ける事実

手洗い後に玄関に戻ると、何とリュックの表面がアンドロイドのT-2が液状化していくかのごとく(←それは別の映画・・)まだらに剥げ始めて・・・やっちまったな〜っ(←それはクールポコ・・)

 

しばし、自分のしでかした惨状に呆然。これはもう使い物にならんか・・・買い替えるしか・・・いやいや、ここで買い替えればウイルスに負けた気がする(←なんで?)。ここで人様のほうがウイルスより上であることを示しておかねば、今後の士気に差し支えるであろうこと間違いなし(←だんだん意味不明に)。

 

 

そこで購入したのが合皮着色用のスプレー。ナノパワーで色をコーティングしていく優れものとのこと。よくわからんがとにかく作業を開始。メンドクサイ・・

 

 

すると

 

見事に表皮が復活。以前より鮮やかともいえる印象のリュックに再生しました。少しの手間でウイルスに打ち勝ったことでようやく溜飲が下がった感が(←ただの八つ当たり)。まぁ、工夫をすればDIYも楽しいということでしょうか(←ウソつけ)。

 

 

 

いやぁ〜、余計なエネルギーを使わせおって・・・こうなったら、さらにパワーアップしてウイルスを完全抹殺したるっ。なんなら自分のクローン2号3号を作って戦闘力を倍々に高めることで・・・(←だからそれはバイオハザード・・・)

 

 

 

いったい何の話だったんだ・・・(←知るかっ)

 

 

 

え〜、次回はまたまともな話に努めますのでご容赦を。

 

 

 


「撮る」と「録る」の果てしない違い

 

自粛生活が続く中では時間に余裕があるはずなのですが・・・どうしてもブログの更新は夜になってしまいます。なぜだろ・・・??

 

 

それはさておき、今回は生徒さんが発したコメントをきっかけとした記事です。

 

「いま取り組んでいる課題曲、少しできるようになってきたと思ったので、自宅で練習中に録って聴き直してみたんです。すると、頭から全然きちんと弾けていなくて・・・

ショックで、それからは録音ボタンを押すたびにすごい緊張感で演奏するようになって・・・誰も聴いていないのに・・」

 

先日、ある生徒さんが伝えてくれたこのコメントを聞いて、この生徒さんは確実に上達すると感じました。

 

自分の演奏を録音して聴き直す。これを繰り返す。これは、ギターの演奏スキルを効率よく向上させるために大変効果的なメソッドです。信頼できる講師の下で技術や知識を学ぶだけではなく、自身の練習や演奏を自ら録ってチェックすることは、より早い上達につながります。

 

ギタリストの練習には、特に初期の頃に一つの「落とし穴」が存在します。

 

世の中には数多くの楽器が存在しますが、その中には演奏者が自ら音程をコントロールしなければならないものと、音を出すだけで楽器自体が音程をキープしてくれる構造を持つものがあります。例えば多くの管楽器は、演奏者が吹奏時にリップや舌のコントロールで音程を合わせなければなりません(でないと、例えばバルブが3つしか付いていないトランペットからあれほど多彩なメロディーは生まれない)。また弦楽器でも、バイオリンやチェロなどは周知の通りフレットが付いていないので、自分の指と耳でピッチがキープできなければ曲は成立しません(だから、バイオリン初心者が家にいると、家族はしばらくの間は我慢を強いられることも・・・)。

 

それに対して、ピアノやギターは上手い下手は別として、正確な音程が出しやすい楽器です。たとえメロディーやコードが頭の中で正確に鳴っていなくとも、構造上「こことこことを押さえると(または叩くと)正しいメロディーやコードになる」という「マニュアル」がわかっていれば、取り敢えずは必要な音が正確なピッチで鳴る仕組みとなっています。この違いが、練習や演奏時に大きな影響を与えます。

 

「正しいマニュアル」があれば、メロディーやコードとしてある程度は成立する。そのため、自分が良し悪しを判断しなくとも楽器が勝手にちゃんと鳴ってくれるという勘違いに陥りやすいとも言えるのです。そしてこれにより、一部のギタリストは演奏中に

 

「正しく鳴っているはず」→「きっと正しく弾けている」→「うん、正しく鳴っているぞ!」という「思い込み」にまで達してしまうこともあります。

 

つまり、本当は正確に弾けていなくとも「正しく押さえている=正しく鳴っているはず」という方程式を信じすぎて、自分の耳でチェックしながらプレイするという、本来ならば当たり前であるべき確認を無意識のうちに放棄してしまい、きちんと弾けていない部分も弾けているように思い込んでしまうことがあるのです。普段から自らの演奏を聴き直すことに慣れていないプレイヤーが自分のプレイを録音して聴くとショックを受けることがあるのは、リスナーの立場から自分の演奏結果を聴くことで演奏中の「思い込み」の部分が剥がされてしまうからです。でもこれを繰り返していくことで、自らの演奏中にもどんどん客観的にプレイを聴くことができるようになり、より効率的な練習と上達を目指せるようになるのです。

 

録音媒体はレコーダーでもスマホのアプリでもOK

 

ここで大切なポイントは「録音」することであり、「録画」することではないということです。近年はSNSなどに上げる目的で、演奏の動画撮影を行なう人が増加しているようです(僕もたまにやっています)。しかし、上達を目標とするならば、これは必ずしも正しい方法とは言えないのではと考えています。

 

人間の五感の中で、最優先されるのは視覚と言われています。例えばカレー料理が紫色だったり、ハンバーグが青色だったら、たとえすごく美味しかったとしても躊躇する人は少なくないと思います。視覚-味覚だけではなく視覚-聴覚の関係においても、多くの人々の場合は視覚経由での刺激のほうを無意識に優先させてしまいます。

 

以前、ある生徒さんが「動画サイトで見つけたこのギタリスト、とても才能があって凄いと思うのですが」とリンクを紹介してくれました。ところが僕が観たところ、別に下手ではないものの特に突出したものも感じられない。ただ、見た目のパフォーマンスはとてもカッコいい。そこで生徒さんに「試しに、同じ動画を画面だけオフにして音のみを聴いてみたら」と提案したところ、後に生徒さんから「このギタリスト、普通ですね・・・」とのコメントが返ってきました。視覚が聴覚を上回る良い例かもしれません。

 

自分の演奏を周りに発信するには動画を「撮る」。でも、演奏向上のためのツールとしては音のみを「録る」。スキルアップを目指す手法としては、「撮る」と「録る」の間に果てしないと言えるほど大きな違いがあることを念頭に置きながら練習に取り組むと良いのではないでしょうか。


 

今回の投稿に関する質問やお問い合わせは、以下のリンクからご一報ください。お返事を差し上げます。

http://itanimusic.com/contact.html

 

 

皆さんと再会して心おきなく一緒に音を出せる日が一日でも早くやってくることを願っています。

 

 


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PROFILE
ギタリスト・コンポーザー・音楽講師。

幼少よりよりドイツ在住。ミュージカル、ビッグバンド、ブルース、ハードロックからスイングジャズまでのサポートを務める傍ら、自己のバンド「ITANI」でヨーロッパ諸国にて活動。

1997年に帰国。「ITANI」を再結成する。今まで計3枚のアルバムをリリース。最新アルバム「Station To Station」は海外のプレスからも絶賛される。現在、AmazonやiTunes Storeにて好評発売中。

http://itanimusic.com/

LIVE SCHEDULE

2020年6月24日(水)
SHOOT THE DICE
大塚Live House Welcomeback
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