ギターにおいても「できる人」

 

今週は月・水・木・金とレッスン三昧。前向きで熱い生徒さんばかりの、充実した1週間となりました。

 

水曜日に開催している「G-S-M」のツイッターでも紹介した、生徒さんの一人が持参しているギター。指板のインレイが、ネコがハイポジからやってきて12フレットで魚を食い荒らして1フレットへと逃げていく可愛いモチーフ。 

 

こちらは自宅訪問レッスン。万全の安全対策で行なうことは言うまでもありません。仕事においてもギターを演奏することがある生徒さんなので、現場と実践を最重視したトレーニング内容となります。 

 

こちらの生徒さんは手の手術でしばらくお休みしていましたが、最近は復帰して熱心に受講。レッスンを受け始めた頃からは見違えるほど音が骨太になり、リズム・コントロールも向上してきています。 

 

そして土曜日は、アコースティックギターのワークショップの打ち合わせ。今年の春までは講座全てが満席となるほど好評をいただいていた講座ですが、コロナで無期限中止となっていました。ようやく状況も落ち着いてきて、年明けには再開できる見通しとなってきています。

 

画像は昨年のワークショップのもの 

 

以前に記したことの繰り返しとなるかもしれませんが、普段から仕事をバリバリこなす人ほど、レッスンにおけるギターの練習もしっかりとこなして実力も伴ってくる傾向があります。これは過去の経験からも、僕が担当した受講者の9割またはそれ以上に当てはまると感じています。

 

仕事をこなせる人の特徴としては

 

1.順序立てて論理的に物事に取り組める

 

2.結果が出るまで粘ることができる

 

3.苦手なことや嫌いなことでも結果を信じて積極的に取り組んでいく

 

4.上達のためには時として根気と時間が必要であることを理解している

 

5.効率を考えて仕事をこなす

 

そして

 

6.自分が何を目指しているかが明確で具体的である

 

仕事においてはもちろんのこと、ギター演奏においても「できる人」には上記のような要素が見られるのではないでしょうか。

 

 

率直に記しますが、過去に「仕事が忙しいのでギターが練習できないし上達もしない」と言う生徒さんの場合、話を聞いていると「仕事が忙しい」というよりは「仕事に振り回されている」「仕事の収拾がつかなくなっている」という印象が多かったように記憶しています。そして、レッスンにおいては「前回のプリント、どこかへやってしまいました」「次のレッスンスケジュール、いつでしたっけ?」「前回のレッスン内容、あまり覚えていません」などと、明らかに準備や整理が苦手な方も少なくなかったようです。

 

また、何らかの理由で「仕事も忙しくなく暇が多い」受講生の多くにも、あまり練習や研究が続かない傾向があるようです。ひょっとすると「時間は充分あるし、今日やらなくても明日に取り組めばいいや」という姿勢が、なかなか上達に結びつかないのかもしれません。

 

単なる遊びやコレクター的な意味でギターに関わることも素晴らしいことですが、楽器本体とは異なり「演奏スキル」はプロアマ問わずに、お金では買うことのできない正に「プライスレス」の財産です。本気で取り組むことで体感できる世界がいかに価値があるものかを、生徒さんたちが身をもって味わっている様子は講師冥利に尽きるものです。

 

練習と研究の「その先」に見えてくる音楽の世界。自分自身にもまだ「その先」があると確信しています。
 

来週は、現在準備中の新企画のリハ。これも楽しみです。  

 

 

「G-S-M」ギタースクール 

 

プライベート・レッスン

 


精進料理とパンとワイン(10月29日ライブ後記)

 

STD、完走。 

 

10月29日のShoot The Diceラストライブ、多くのお客様にお越しいただき、いつも以上に盛り上がって終了いたしました。最後まで応援し続けてくださった皆様、そしてずっとサポートしてくださった大塚Welcomebackスタッフに心より感謝申し上げます。 

 

約5年前の結成時には「集客や人気云々ではなく、先ずは演奏者がやりたいことに全力で取り組む」という、ある意味ではプロらしからぬモットーで始まったこのバンド。当時、ドラムスのJun Saito氏が発した一言「とにかく音楽を磨くこと。そうすれば結果は必ず付いてくる」に押されて約5年、損得を一切考えずにひたすら音楽を極めることだけに集中してきました。おかげさまでリピートしてくださるお客様もどんどん増えて、こんなマニアックな(?)バンドでもリスナーに支持されることを少しは証明できたのではと思っています。

 

結成当初より、STDは特殊でした。いわば、まるで神とキリストを信じるカトリックの神父と、仏と輪廻を信じる仏教寺の僧侶が力を合わせて新しい施設を作るかの如く、全く異なる音楽と演奏のスタイル、哲学、価値観と信念を持った3人が、リーダー不在の形で独自のサウンドを目標に立ち上げたバンドです。

 

「施設の鐘は教会風?お寺風?」「食事は精進料理?パンとワイン?」「読むのは聖書?お経?」まるでこのような試行錯誤から始まったSTD。「精進料理とワインの組み合わせで試すか?」「お経と聖書の内容をどう融合する?」に近い、普通なら考えられないようなトライアルに取り組んだ一番の理由は「一度原点に戻り、ビジネスを抜きに純粋に音楽を追求したい」という思いと「ミュージシャンそして人としてもこれほど素晴らしいメンバーと、ぜひ何か新しいことに挑戦したい」という気持ちを全員が少なからず持っていからではないかと、個人的には解釈しています。

 

少なくとも自分自身は、この5年間でかけがえの無い貴重な経験をさせてもらいました。年齢とともにどんどんと「仕事化」していきかねない活動の中で、音楽を「追求する」「磨く」「極める」といったアーティストの本質と向き合わせてくれたこのバンド、いやバンドメンバーのJun Saito氏と野々口毅氏に心から感謝です。またいつか、別の形で共演できることを今から心待ちにしています。

 

自分はこれから、次の目標への準備のためしばらくは水面下で準備を行なうこととなります。皆様の前に戻ってくるまでは少し時間がかかるかもしれませんが、また必ず面白く、楽しく、スリリングなサウンドを引っさげてきます。今後も応援よろしくお願いいたします。

 

そしてもう一度: 5年間のサポート、本当に本当にありがとうございました!また皆様とお会いできることを今から楽しみにしています! 

 


やっぱりアテにならない

 

以前にもこのブログサイトで記したことだが、英語では楽器の音について語る時に「Sound」と「Tone」という二つの異なる表現がある。僕がヨーロッパ滞在中に共演する機会のあったアメリカのミュージシャンたちは、ベテランの人ほどこの「サウンド」と「トーン」という言葉を明確に使い分ける傾向にあった。

 

彼らと共演した後に「You play good」と言われたら、恐らくはただのお世辞と思ったほうが良い。日本人の「お疲れ様でした」のようなもので、強いて言えば「お前のプレイ、破綻はしなかったよな」程度の認め方と理解するべきかもしれない。彼らが「こいつ、いいな!」と思うプレイをした時には「You SOUND good」と言ってくれることが多い。「You SOUND GREAT!」または「You SOUND BAD, man!(←最上級の褒め方)」と言わせたら勝ちだ。つまり彼らにとっての「Sound」とは楽器やアンプの音ではなく、そのプレイヤー自身の個性や能力から生まれる総合的な「音楽性」のことを指している。

 

 

と、長い前置きでしたが、これを踏まえて今回の失敗談を・・・

 

最近、ライブやレコーディングで使用するギターに、若干の調整が必要となるケースが出てきました。そこで1〜2本のギターでピックアップを変えることで対応してみたところ、なかなかの結果が出たのですが・・・

 

・・・1本だけ、納得のいくピックアップが見つからない・・・

 

そこで、たまたま動画サイトで配信されていたピックアップのデモ演奏が好印象だったので参考にしてみることに。本来、自分は動画サイトのデモ演奏をあまり信用しないようにしています。どのようなアンプ、エフェクター、ケーブルやレコーディング機材が、どのように使われたのかもわからない状況で、しかも動画サイトの典型的な圧縮された音質では、特にエレクトリック楽器(ましてやピックアップ単体)の音色などわかるはずがないと思っているからです。

 

でもこの日はヒマだったのか、疲れていたのか、それともコロナ自粛で感覚がおかしくなっていたのか・・・「メーカーサイトのデモ演奏だし、まぁまぁ大丈夫か〜」と、なぜか自分に言い聞かせて発注。自分の楽器に取り付けてもらいました。 

 

で、結果は・・・

 

 

・・・大失敗・・・

 

 

・・・全くマッチングしない。あ〜ぁ、だから止めとけって言ったのに〜(←誰もいっとらん)・・・動画サイトの音は全く信用できないことを改めて痛感しました。

 

冒頭で述べた「Tone」と「Sound」ですが、ミュージシャンの音楽性による音(Sound)は、ベテランほどに楽器や状況を問わなくなります。先日亡くなったEddie Van Halenなどが良い例ですが、彼は使用ギターやアンプを替えても「EVHのサウンド」は変わりませんでした。他のいわゆる「ギター・ヒーロー」たちについても同じことが言えるでしょう。このようにミュージシャン自身の「Sound」は動画サイトでもある程度は窺われるのですが、問題は「Tone」のほう。こちらは前述の通り、動画サイトでは全くアテにならないことを再度思い知らされた次第です。

 

結局、お世話になっているクラフトマンにもう一度お願いして、慣れ親しんでいるピックアップに変更してもらいました。これでようやくOKに。余計な「授業料」を払ってしまった・・・

 

そろそろ自分も「やたらと楽器をいじることでひょっとするととてつもなく凄い改善が見られるかもしれない」というアホな幻想(←今でもたま〜に発症する)から完全に抜け出す必要がありますね。

 

ちなみに、次回のライブでこのギターを導入する予定はありません・・・(←では何だったんだ)

 

次回のライブは10月29日。Shoot The Diceの最終ステージとなります。5年間の活動の集大成ライブにぜひお越しください。

 

2020年10月29日(木)

SHOOT THE DICE

Jun Saito: Drums、伊谷 希:Guitars、野々口 毅:Bass

大塚Live House Welcomeback

open:18:30 start:19:00  close:22:00

charge: ¥3.000(予約) ¥3.300(当日) 別途order(テーブルチャージ無し)

学生割引価格:¥1.600

 


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PROFILE
ギタリスト・コンポーザー・音楽講師。

幼少よりよりドイツ在住。ミュージカル、ビッグバンド、ブルース、ハードロックからスイングジャズまでのサポートを務める傍ら、自己のバンド「ITANI」でヨーロッパ諸国にて活動。

1997年に帰国。「ITANI」を再結成する。今まで計3枚のアルバムをリリース。最新アルバム「Station To Station」は海外のプレスからも絶賛される。現在、AmazonやiTunes Storeにて好評発売中。

http://itanimusic.com/

LIVE SCHEDULE

2020年6月24日(水)
SHOOT THE DICE
大塚Live House Welcomeback
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