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破壊力

 

「日本語の『イヤ』という言葉、凄いパワーがありますよね」

 

「・・・は?」

 

先日、外国人の生徒さんとのレッスン中の会話。

 

生徒さん曰く、日本で子供が「イヤ!イヤ!イヤ〜っ!」と駄々をこねて叫んでいる姿には独特のパワーを感じるそうです()。実は日本語での「嫌!」に完全に当てはまる欧米語はあまりないので、特に印象に残るのかもしれません。

 

「嫌」を例えば英語に訳すると、最も近い表現は「NO」が考えられます。でも「嫌」と全く同じでもないと思います。なぜなら

 

日本人「ダメッ!」

アメリカ人「NO!

 

日本人「いいえ!」

アメリカ人「NO!

 

日本人「反対!」

アメリカ人「NO!

 

日本人「違うっ!」

アメリカ人「NO!

 

日本人「嫌っ!」

アメリカ人「NO!

 

つまり、英語(その他のヨーロッパ言語でも)では様々なシチュエーションにおける否定形が一つに絞られることが多いのに対して、日本語では個別の表現が使われます。その中でも特に「嫌!」という一言に外国人は強力な「押し」、またはある種の「破壊力」さえも感じるのではないでしょうか()

 

では「XXXしたくない(I dont want to..)」や「XXXは嫌い(I dont like..)」などと文章ではなく「嫌っ」と、たった一言で表現する形は欧米語であるのか?考えてみると・・・

 

 

・・・思い当たりました。但し、音楽の世界で。

 

 

80年代に、僕はジャズの帝王マイルス・デイヴィスのステージを計3回観ています。 

 

その全てのステージにおいて、マイルスは激しいアドリブやインタープレイを繰り広げるメンバーを全く無表情で見守りつつ、時おり他のメンバーのソロの途中にシンセサイザーを唐突かつ凄い不協和音で「バッ!」と鳴らすと、それまで盛り上がっていたソロが急に止まりバンドの流れが変わっていくというのを目撃することができました。 

 

口頭でもジェスチャーでも指示を出さず、メンバーと目線さえ合わさない。ただただステージに立ちつくし、自分以外のソロで何の脈絡も無さそうな(当時はそのように聴こえた)コードをいきなりシンセでぶち込む。それによりステージに大きな展開が生まれる。まだ20代だった僕には、その仕組みが全く掴めませんでした。

 

その手法を当時、僕の音楽理論の師匠であったアーデルハルト・ロイディンガー氏(ECMレーベル所属ベーシスト。建築家。サイバネティクス科教授。フリージャズ・ピアニスト山下洋輔氏などと共演)が次のように解釈し説明してくれました。

 

「世の中には自然界も含めて『黄金比率』というものがある。マイルスは音楽において演奏の黄金比率を本能的に把握している天才だ。彼は共演者のソロが曲中で黄金比率に達した時、それを瞬時に察知するので止めているのだ」

 

 

・・・え〜、・・・これをお読みになった方、お察しの通りです。はい、師匠はまぁまぁぶっ飛んでいます。元々そういう人なのでご容赦を・・・(笑)。

 

 

でも、これが正しいとすれば、マイルスのぶち込む不協和音は、彼が黄金比率を超えたソロに対しての本能的な嫌悪感でソロイストに「イヤ〜ッ!!」と叫ぶメッセージなのかもしれません(←ホンマかぁ〜?)。つまり「イヤ!」という言葉に匹敵する、いわば「音の破壊力」とも解釈することが出来るのではないでしょうか(←師匠に感化され過ぎとるのでは・・)。

 

そう考えると、そのステージ上の「イヤ〜ッ!」を聴いて「キタ〜ッ!」と喜んでいるマニアックな我々ファンは、正に「イヤよイヤよも好きのうち」なのかも・・・?(←おのれはまさかこのくだらんオチのために長々と・・・_||)

 

 

音楽の世界は難解ですね・・(←お前がややこしくしとるんじゃ)

 

 

次のライブ、ステージでリズムセクションに「イヤ!」と言われぬよう頑張ります(←もういい

2019年3月31日(日) 
SHOOT THE DICE Sunday Afternoon Special Show! 

本八幡Cooljojo

Jun Saito :Drums 伊谷 希:Guitar  野々口 毅 :Bass

start:14:00

charge:¥2.500(+ order)

お問い合わせやご予約はCooljojoまたはITANI OFFICIAL WEBよりお願いいたします 

 

 


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PROFILE
ギタリスト・コンポーザー・音楽講師。

幼少よりよりドイツ在住。ミュージカル、ビッグバンド、ブルース、ハードロックからスイングジャズまでのサポートを務める傍ら、自己のバンド「ITANI」でヨーロッパ諸国にて活動。

1997年に帰国。「ITANI」を再結成する。今まで計3枚のアルバムをリリース。最新アルバム「Station To Station」は海外のプレスからも絶賛される。現在、AmazonやiTunes Storeにて好評発売中。

http://itanimusic.com/

LIVE SCHEDULE

2020年6月24日(水)
SHOOT THE DICE
大塚Live House Welcomeback
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